下がりつづける米の値段。 2007年10月9日

日本の原風景…。そう聞いてすぐに思い浮かべるのは何でしょうか?私は昔からそうですが、水田。母方の実家も父方の実家も農家。なので夏休みに帰って見る風景というのは青々とした稲が風にふかれて水田独特のにおいとあの景色。なぜかホッとしてしまうんですよね。

日本が誇れるものの一つにはこの水田の風景もあるのではないのかなと思います。秋の収穫の時期には金色に輝き、それはまさに実りの季節の象徴のような気がします。日本に水田方式の稲作が伝わり2000年余り。それはもはや日本人のDNAに刷り込まれている風景といっても過言ではないのかも知れません。

そんなお米を作っている農家の方にとって今厳しい状況が突きつけられています。毎日新聞の記事によると、食品全体としては値上がりがつづいているのでうsが、主食の米にいたっては、価格の下落が続いているといいます。稲作農家は収入が減るわけですから、政府に対して対策を求めだしているといいます。しかし、政府の見解としてはあくまでも「市場重視」をつらぬく方向で対策に関しては弱腰です。

コメ価格センターという所での3日の入札によると、落札加重平均価格が60キロ当たり1万4397円と、前年同月から8.1%も下落しています。原因は過剰作付けの解消ができていないことと、作況指数が経年並みの99で23万トンの過剰が発生する見通しになったことが大きな理由だそうです。また、全国農業協同組合連合会(全農)は今年、農家から販売委託を受けた際に支払う「仮渡し金」というのも大幅に引き下げたおとも相場を押し下げていると見られています。

近年不作だった年を除くと、米の価格は長期的にみると下がりつづけているといいます。上記に挙げた原因もありますが、そもそも日本人が以前ほど米を食べなくなったこともあるのかも知れません。我が家でも3食あるうちに1食は必ず米飯ですが、ほかはご飯を食べたり食べなかったり。ほかの家庭でも似たり寄ったりなのではと思うと、一人あたりの消費量も減っているのではと思います。

全農では、今回の事態を受けて価格変動による収入減を一部補填する助成制度の拡大を政府に求めていくそうです。また備蓄米も適正水準より現在は少なく、100万トンに対して77万トンほどだといいます。これに対しても買い支えを期待するとの見方も。

しかし政府としては慎重で対応については難航しそうな感じです。福田さんの所信表明でも安心して農業を取り組めるような環境作りについて語られていました。果たしてどうするのか今後の対応が気になるところでもあります。

経済全体が市場原理で動くのはある程度仕方ないとは思います。しかし『国力』を守るという観点からかんがえると、すべてにおいて市場原理にまかせていればいいという問題でもないと思います。世界的なスタンダードにのって行うべきところと、そうではないところ。この当たりをしっかり見極めていかないと、日本における国力はもしかしたら骨抜きになってしまう可能性は大きいように思いますがどうなんでしょうか。

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