牡蠣で東京湾浄化実験 2007年8月26日

東京湾。以前に比べてだいぶよくなったと効きますがそれでも、まだまだ水質が決してよくないようです。毎日新聞の電子版によると、そんな東京湾を浄化する為の実験が行われるというのです。もし、このプロジェクトがうまくいって将来お台場で海水浴?何てことももしかしたらあるかもしれませんよね。

東京都港湾局によると、今年度から、カキをはじめ水生の動植物を活用した東京湾の水質浄化実験に取り組むそうです。28日には、カキを水中につるすカーテンなどの実験施設を都民とともに作るイベントを「お台場海浜公園」で開き、実験の意義をアピールするようです。

都環境局によると、東京湾北西部は昨年度、有機性の汚れを示すCOD(化学的酸素要求量)で、環境基準を達成できたのは調査対象の4水域のうち1水域だけで、達成した1水域も基準の緩い近海部でした。
 
東京湾には多摩川や荒川から生活排水や産業廃水が流れ込み、下水道の整備などで70年代に水質が改善されて以降は浄化が進まず、夏には赤潮も発生してきた。生物たちが少ないわけでは決しなく、かなりの数の魚介類が生息しているとも言われています。

なので、東京湾の海水がより浄化されて、いけば綺麗なうみがよみがえるなんていうことも十分に考えられるというのです。人間の生活圏からでる、余りある栄養分を海へ流した結果として水質が汚染されているので、これを接種してくれる生物を増やしていくことで浄化させようと言うのが今回の目的だそうです。

このため、実験は植物プランクトンなどを食べ、1個当たり1日に約400リットルの海水をろ過するというカキを中心に水生の生物・植物を集めて自然浄化能力の再生を目指します。都は今年度予算に事業費2000万円を計上し、09年度まで3年間にわたり実験を続けて効果をはかる考え。

計画では、同公園の海水面に10メートル四方のいかだを浮かべ、宮城県産のカキ4万個を水中につるします。カキの排せつ物を摂取するナマコを放流し、海底には光合成で酸素を生むアマモなどの植物を植え付け、魚が住み着く環境も作り出す。28日のイベントは、実験施設作りのほか、同公園に生息する魚に触れるプールが設けられたり、カヌーに乗って実験水域を巡る体験活動も企画されているといいます。

多様な生物、植物による水質浄化の効果が発揮されて、うまく生態系や自然ピラミッドのバランスを維持し、持続可能なシステムを構築することを目標としているそうです。この実験がうまくいけば、将来的にはこのような施設が東京湾の至るところに出来るかもしれませんね。