理科離れは深刻… 2007年11月28日

苦手な教科は?と塾などで聞くと一番多いのはやっぱり数学。その後に英語と続きその後が理科。女性の生徒さんに限って言えば、理科が苦手と言う比率は飛躍的多くなる…。これは私が個人的な質問でえたもの。事実テスト結果などを見ていてもそうですし、夏期・冬期における各講習などをやっていてもそれは窺い知れます。

国語力が低下しているのか、文章どっかり力が低下しているのか、それともわかってはいるけれども考える気がないのかはわかりませんが、とにかく理科の苦手な生徒さんに共通しているのが実験系の問題。丁寧に読んでいけばそれほど難しいことが書いているわけでもないのですがどうも読み取れないようなのですね。

それからグラフ・図などの読み取りにしても然り。グラフの意味しているものや図がなにを指し示しているのかを正確に理解できないのはちょっとまずいのではないのかなあと言う気がします。今回の文部科学省の調査結果を見るにつけてもそれは問題かもと感じてしまいます。

毎日新聞によると、文部科学省国立教育政策研究所が27日に発表では、小学5年生と中学2年生の学力テストで質量保存の法則への理解度が小学生の方が上と言う結果になったという。はじめ記事を読んだときにはえっ?と耳を疑ってしまいましたが、本質をきちんと考える癖がついていないで新しい情報を入れられると、何もかもがうやむやになってしまった結果とするとまあありえなくもないのかなという気がします。

調査は、小学5年生・中学2年生の計6500人を対象にした理科の学力テスト「特定課題に関する調査」というもので、06年1〜2月、理科の観察や実験に関する能力を見るため全国の学校から無作為抽出した211校を対象に実施。実験の様子をビデオ映像で見せながら設問に答えさせたという。

問題の実験は、100gの水に20gの食塩を溶かした後の重さを聞く設問。記事や報道では質量保存の法則はそもそも閉じた系とした状況下で、化学反応の前後でその質量は変化しないとなるもの。となると、今回の溶解実験の場合は、厳密に言うと、状態変化と化学変化とが厳密には区別できない状態の電離現象というところなんですがまあそこまでは分からなくてもいいとしてもこれを一つの化学変化と捉えて、きちんと質量保存の法則として捕らえているのは案外いないのではと思います。

今回の問題は、問題を選択肢かつ理由も答えるもの。そうすると、小学生は57.4%、中学校では54.4%となっていたということです。語句などや結果に関しては覚えていてもそれがいったい何かをきちんと理解していないという感じがします。研究所では、小学校で学んだことも振り返って学習などとしているようですが、そもそも何故?と言う問いかけやこれじゃない場合は?なんて考えるのが理科教育かなと言う感じがします。

物事を深く洞察するということは世の中を理解することでもあるし、相手を理解することにもつながる重要なことだと思うのです。こういったことをもっと力をいれて指導していかないと、将来トンでもない事態になるのではないかと危惧するのは考えすぎなんでしょうかね?

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